しじみのお溝汁はとても美味しいうえに健康効果も高いです。
でも貝類は砂抜きが面倒だなと、敬遠していませんか? 基本の砂抜きを覚えておけば、いつでも簡単においしいしじみのお味噌汁が食べられますよ。
最近は、砂抜き処理後のしじみが売られているのもよく見かけますが、未処理のものは自分でする必要があります。
せっかくのしじみも食べたときに砂が入っていたらがっかりですよね。
そうならないためにも砂は完璧に抜きたいものです。
ここでは、しじみの砂抜きの方法や、保存方法について案内いたします。
もくじ
しじみをそのまま冷凍したけど食べれる?
しじみを砂抜きしないで冷凍してしまった場合、食べられるのでしょうか。
冷凍してしまったしじみは食べられますが砂抜きができません。
そのような場合は、流水で貝をこすり合わせるように洗い、そのまま熱湯に入れます。
殻が開くと砂が外に出て行きますので、ここでまず、しじみだけを取り出し、鍋の底に溜まった砂が入らないように、汁を他の鍋に移してシジミを戻せば、砂抜きせずにしじみ汁を作ることができます。
みそ汁の場合は、汁を他の鍋に移してそこに味噌を入れてから貝をいれると良いでしょう。
この方法は、しじみの砂は内臓や消化管に入るのではなく、外套膜という内臓を包むコートのような所に入っている為なので、あさりなどの場合は砂を完全にとることができない場合があります。
しじみの砂抜きの仕方や冷凍方法は?
しじみの砂抜きをきちんとして美味しくしじみをいただけるように、砂抜きの方法を案内します。
しじみの砂抜きの方法
・用意するもの
- 水‥‥1リットル(1000cc)
- 塩‥‥10g(約小さじ2)
- しじみ‥‥適量
- バットバットに入る大きさの平たいザル(無くても砂抜きはできます)
①塩水を作る
海水より薄い濃度(1%)の塩水を作ります。
1000ccの水に、小さじ2杯の塩が目安です。
②しじみを洗う
しじみは流水で優しくこすり合わせるように洗います。
③しじみをザルの底に重ならないように置く
しじみを平たいザルの底に重ならないように置きます。
水切りバットのようなもので、貝を底から浮かせると、吐いた砂を再び吸い込みません。
ボウルだと貝が重なるので、上の貝が吐いた砂を、下の貝が吸ってしまいます。
ボウルを使用する場合は、貝が重ならないようにしてください。
④最初に作った塩水を入れる
貝の頭が少し出る位まで塩水を入れます。
しじみを水面すれすれにしてやることにより、大気中から酸素を取り込む事ができますが、水が多すぎると貝は窒息死します。
また、新聞紙をかけて暗くしてやると貝は砂をよく吐きます。
⑤暗い場所に置く
新聞紙をかけて、暗くして3時間置いてください。
周囲に水を吐くので、新聞紙を厚めにしてかけましょう。
なお、冷蔵庫に入れると、温度が低すぎて砂を吐かなくなりますが、夏場は冷蔵庫に入れた方が安心です。
しじみの冷凍方法
砂抜きをし、水を切ったしじみは、ジップロックに入れて冷凍庫へ入れてください。
保存期間は1ヶ月程度です。
しじみを冷凍したいけど水ごと冷凍ってどうするの?
しじみを水ごと冷凍するメリットはたくさんあります。
「家事ヤロウ」でも話題でしたね。
しじみは冷凍すると肝機能を高めるオルニチンという健康成分が4倍に増えます。
また、水ごと冷凍することによって、空気から遮断することができるので、乾燥や劣化をふせぐことができます。
しじみを水ごと冷凍する方法
しじみは砂抜きし、水洗いして汚れを取り除きます。
冷凍用保存容器に入れ、ひたひたに漬かるくらいの水(約1/2カップ)を注ぎ、フタをして冷凍します。
使用するときは解凍しないで、凍ったまま火にかけるとうま味もよく出て、美味しくいただけます。
また、水ごと冷凍したじじみと味噌を鍋に入れ火にかけると、簡単に味噌汁を作ることができます。
なお、解凍してから調理をすると、殻が開かなくなってしまうので注意してください。
冷凍しじみを解凍してしまった!殻の口が開いているけど料理に使える?
冷凍のしじみを解凍してしまったときに、貝の口が開いていれば問題なく食べられます。
できれば冷凍のしじみは、冷凍のまま調理した方が良いです。
それは、解凍ししまうと貝のうま味成分が解凍時の水分と一緒に出てしまいます。
そのため、調理するときは冷凍のまま、煮たり、焼いたり、炒めたりする事をおススメします。
また、しじみなどの2枚貝は1時間以上冷凍すると旨味成分が増加し更に美味しく食べられます。
そして、調理の際に加熱しても口の開かない貝は、加熱温度が低いなどの原因もありますが、貝柱が腐敗していると貝は開きません。
開かない貝は異臭がしないか確認するか、捨ててしまった方が良いでしょう。
しじみを冷凍すると死ぬ?それとも生きている?
冷凍したしじみは死んでいます。
よく死んだ貝は熱を加えても開かないといいますが、新鮮な貝を急速冷凍、急速解凍した場合は口が開きやすいのです。
冷凍で貝が死んでいても新鮮なので食べることができます。
冷凍前に、既に死んでいる貝は、加熱調理しても開かないので、そのような貝は取り除いた方が良いでしょう。
また、加熱の温度が低いと貝が開かないことがありますので、水から加熱するのではなく、熱湯から加熱してください。
開かない貝は、中に砂が詰まっていることがありますので、熱の加え方などに問題ない場合で開かない貝が数個ある場合などは取り除いた方が良いでしょう。
しじみを冷凍すると栄養はどうなる?
しじみは冷凍することによって、旨味成分と栄養が増えます。
しじみは冷凍することによって、細胞が壊れるため、旨味成分であるグルタミン酸とアラニンが吸収しやすくなることで美味しくなります。
そして、しじみの栄養分オルニチンは、冷凍することで8倍に増えます。
しじみを-4℃で冷凍した時に最も多くオルニチンが増加したという研究結果もでています。
しかし、家庭用の冷凍庫は、開け閉めの際に冷気が逃げてしまうので、一定の温度を保てていません。
そのため、しじみを新聞紙に包むことで、冷気の伝わり方を緩やかにして、家庭用の冷凍庫の性能でも理想に近い温度で冷凍出来ます。
まとめ
ここでは、「しじみをそのまま冷凍したけど食べれる?砂抜きや水ごと冷凍・解凍についても」について紹介しました。
まとめると
・しじみをそのまま冷凍したけど食べれる?
冷凍してしまったしじみは食べられますが砂抜きができません。
そのようなときは、流水で貝をこすり合わせるように洗い、そのまま熱湯に入れます。
殻が開くと砂が外に出て行きますので、ここでまず、しじみだけを取り出し、鍋の底に溜まった砂が入らないように、汁を他の鍋に移してシジミを戻せば、砂抜きせずにしじみ汁を作ることができます。
・しじみの砂抜きの仕方や冷凍方法は?
しじみの砂抜きの方法は、水‥‥1リットル(1000cc)に対して塩‥‥10g(約小さじ2)を用意します。
バットに平たいザルを置き、しじみを平たく並べて、貝の頭が出るくらいまで塩水を入れ、3時間ほど暗い場所に置いてください。
・しじみを冷凍したいけど水ごと冷凍ってどうするの?
しじみを水ごと冷凍する方法は、砂抜きし、水洗いして汚れを取り除き冷凍用保存容器に入れます。
ひたひたに漬かるくらいの水を注ぎ、フタをして冷凍します。
・冷凍しじみを解凍してしまった!殻の口が開いているけど料理に使える?
冷凍のしじみを解凍してしまったときに、貝の口が開いていれば問題なく食べられます。
調理の際に加熱しても口の開かない貝は、加熱温度が低いなどの原因もありますが、貝
柱が腐敗していると貝は開きません。
・しじみを冷凍すると死ぬ?それとも生きている?
冷凍したしじみは死んでいます。
よく死んだ貝は熱を加えても開かないといいますが、新鮮な貝を急速冷凍、急速解凍した場合は口が開きやすいのです。
むかしから「しじみは体に良い」と言われていますが、しじみは美味しいだけでなく、体にも良い優れた食材です。
しじみは、たんぱく質(アミノ酸)・ビタミンB12が豊富で、 コレステロールを抑える効果もあります。
そんなしじみを上手に処理して美味しく食べましょう。