煮物には欠かせない里芋。
ほくほくしているのにつるんとした食感なので、好む人も少なくはないでしょう。
ただし、イモ類はあく抜きが必須といいます。
あく抜きって面倒ですよね…
里芋を調理する際にもあく抜きが必要なのか?
今回は普段の料理のあく抜きの仕方から、
・離乳食に使う場合
・里芋が黒くなってしまう原因
についてもご紹介していこうと思います!
里芋のアク抜きは必要?
イモ類は調理をする際にあく抜きを必要としますが、
「里芋は“イモ”とつくけど、必要なのかな?」
と疑問に思ったことはありませんか?
実は、里芋はあく抜きをする必要がありません!
それはなぜでしょうか。
イモ類のあく抜きは変色を防ぐために行うものです。
ほかのイモ類とは違って、里芋は変色することはありません。
そのため、あく抜きを必要とはしないのです。
「でも里芋の下処理として茹でているのを見たことがあるけど…」
と感じた方!
里芋はほかのイモ類とは違ってヌメリが強いのが特徴の芋です。
なかにはヌメリが苦手な方もいらっしゃることでしょう。
その際には、ヌメリを取るために下茹でをします。
ただしヌメリを取りすぎてしまうとジャガイモのような食感になってしまい、
料理によっては何となく物足りなくなってしまう可能性も…。
そうならないように、ヌメリの取りすぎには気を付けましょう。
ちなみにずいき(里芋の葉柄)を使用する際にはあく抜きは必須です。
その場合は重曹や酢などを使いますが、芋自体には使用しなくて大丈夫です。
離乳食にも使える里芋のあく抜きのやり方は?
前項では「あく抜きは不要」と伝えましたが、離乳食となると話は別です。
赤ちゃんは大人よりも感覚が鋭く肌も弱いので、あくによって痒みを引き起こす場合もあります。
酷くなると痒みだけではなく喉が痛くなってしまう場合も…
それがトラウマでご飯を食べなくなってしまっても困りますよね。
離乳食に里芋を使う場合のあく抜きの方法は、下の手順になります。
・皮を剥く
・柔らかくなるまで15~20分ほど茹でる
・茹で上がったらざるにあけ、ゆで汁を捨てる(茹でこぼす)
・表面に残っているぬめりを流水でよく洗い流す
この4つのポイントを必ず忘れないようにしてください。
里芋は粘りがあって飲み込み辛いため、離乳食に使用する際には離乳食中期(7~8か月ごろ)から少しずつ与えていきましょう。
食べ慣れるまでは、出汁やミルクでゆるめに伸ばすことをおすすめします。
里芋が黒くなる原因は何?
調理中に里芋が黒く変色してしまった経験はありませんか?
わたしはあります…
黒く変色してしまうと見た目も悪いし、食べられるのか不安になりますよね。
黒くなる原因は2つ。
空気に触れたことによる酸化と、熱を加えたことによるものです。
これらはすべて、里芋に含まれる「タンニン」というポリフェノールが関係しています。
タンニンは熱によって変質して、里芋を変色させてしまいます。
皮を剥いて空気に触れたあと茹でると、酸化と化学反応が同時に進んでしまうのでどんどん変色してしまうんですね…
ただし原因はポリフェノールの成分によるものなので、健康に影響が出るといったことはありませんのでご安心を!
里芋を水につけるのと塩もみはどちらが良い?
里芋のアク抜きには、水につける方法と塩もみする方法の2パターンがあります。
どちらをどのように活用していけばよいのでしょうか。
基本の処理の方法は、塩もみです。
里芋に塩を振り、里芋同士を擦り合わせるように揉みこんで流水でしっかりと塩を洗い流します。
この方法は、煮っころがしなどのぬめりを残したい場合に最適です。
水につけて処理する場合。
これは、炊き合わせなどの煮汁を濁らせたくない場合やぬめりを必要としない料理に向いています。
水につける際も、軽く塩もみを行います。
その後、鍋に水と里芋を一緒に入れて沸騰させます。
沸騰後、弱火にして2~3分ほど茹でたら完了です。
味噌汁に入れる場合は基本の塩もみのみでも構いませんが、豚汁などは特にぬめりを必要とはしないので時間に余裕があるようならば下茹でまでするとよいかもしれません。
まとめ
今回は里芋はあく抜きしない?離乳食の場合は?黒くなる原因や水につけるのと塩もみはどちらのほうがいい?についてご紹介しました。
今回のお話をまとめると、
◦里芋のアク抜きはしなくてもいい。ただし痒みや喉の痛みの原因になることもあるので、離乳食に使う場合にはしっかりとあく抜きをするべき。
◦里芋が黒くなる原因は、里芋に含まれるポリフェノールの成分変質が原因。変色したものを食べても体に悪影響はなし!
◦あく抜きの方法は、水につけて茹でる方法と塩もみの2種類がある。どちらの方法をとるかは、料理によって変えるといい。
以上になります。
里芋は煮物・お味噌汁・コロッケなど、使い道はいろいろです。
上手に下ごしらえして、おいしい料理を作りましょう!